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山上 絹代

【コラム】大暑の室礼


「大暑」

一年で最も暑い酷暑の時期。

梅雨も明け、この日から立秋までの15日間が大暑となります。

農家にとって、7月23日頃は、農作業の辛い節目の日。今年の大暑の日、広島や岡山など、災害後の炎天下での後始末で大変な状況になっています。連日、熱中症が心配されます。

そこで、今回の室礼は、『水』をテーマにします。

前回の七夕は、『浄めの水』 がテーマでしたが、この暑さに少しでも雨が欲しい日本です。

多過ぎては、先日の災害につながるので、『お湿りの雨』 をテーマにします。

二本の箸を敷き、その上に小さな容器、ガラスでも陶器でもいいので、水を入れ、小さな籠に入れて、箸の上におきます。

『二本の箸』 を『日本』に見立て、「雨が降ってきますように」 願いをかけます。この願いがすくい取ってもらえるように、籠に入れます。そして、この『籠』という字に仕掛けがあります。竹冠に『龍』となるので、『龍神に願いを救い取ってもらう』ことを表します。

室礼が、「言葉を盛ること」という意味がここにあるのです。

「お湿りの雨」が降りますように、(広島や岡山、愛媛の方々のために)手を合わせ、祈りたいと思います。

【室礼(しつらい)とは、3つの調和で成り立つ】

1)いつ?季節(二十四節季)

2)どこで?(家、仕事場)

3)何を誰のために祈るか?(自分の家族、友人、お客様)

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