大雪の室礼
二十四節気も春から冬になり、12月7日から10日までの間が 『大雪』 です。
*「たいせつ」と読みます。
この時期は寒さも極まり、雪がたくさん降ります。実際には正月明けに積もりますが、七十二候では、この期間を「閉塞成冬(そらさむくふゆとなる))といい、天地の気が塞がれ冬と成ることとします。
このように、小雪、大雪と続き、冬至に至り、冬が極まります。今風に言えば、超寒い季節が来て、1月から少しずつ春に近づく頃をいうのです。
それは毎年繰り返し、1年も毎日を繰り返しての日々。つまりは、私たちの毎日は循環しながら、updateし続けているのです。繰り返しながら、進化するのです。
さて、今回の室礼は『大雪』を『大切』と置き換えて、日々の繰り返しの中の冬を考えてみました。
人生の中の繰り返し起きる苦しい時期が冬としたら、その冬は何のためにあるのでしょう?誰にも会いたくないほど苦しい時、どこにも居場所がないそんな時、じっと自分を見つめるその「塞がれた空間」が冬であるとしたら?愛する友や家族がその冬の中のいたとしたら?声に出さない応援をしましょう。
日々の流れから離れ一人になることで人は成長します。考えること、苦しむことで、変化し、再生します。まさにupdateです。
冬の大地は、雪の下じっと春を待ちます。その苦しみの解放が春なのです。
冬は「大切な心の季節」
私たちの大切な人たちが
人生の冬を迎えたときの室礼です。
自分自身にもできる「春を迎える祈りの室礼」
蓋物のガラスの容器の中に白い布を軽くフワリと入れます。白い布の中に、クリスマスに使っだ赤い玉をそっと入れておきます。
その容器を黒の長板の上に置き、その隣に、一輪ざしの花入に[南天]を差して置きます。
手前真ん中に冬を象徴する達磨(だるま)の置物をおけば完璧です。
その意味は、
塞がれた冬の中に「一つの春の兆し」の赤い玉。
じっと耐え、春を待ち、新たな未来が芽吹く。そして、やがて、「難を転じて福と成す」
「冬は人生の大切な宝物を秘めた未来」です。
自分の為に、愛する人の為に、しつらえてみましょう。新しい春迎えの準備、それが冬の室礼です。
【室礼(しつらい)とは、3つの調和で成り立つ】
1)いつ?季節(二十四節気)
2)どこで?(家、仕事場)
3)何を誰のために祈るか?(自分の家族、友人、お客様)
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