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  • 山上 絹代

【コラム】小寒の室礼


明けましておめでとうございます。

2019年、本年もどうかよろしくお願い申しあげます。

 二十四節気の23番目が「小寒」です。冬至から小寒、小寒から大寒へ、寒さがこれからピークに達し、そして春を迎える。本格的な冬の寒さに入ることから、「寒の入り」とも言って、「寒中見舞い」を出し始めるのもこの頃です。

「寒中見舞い」は、友人知人を気遣うために出す手紙。喪中の為年賀状が出せなかった場合や年賀寿王の返事として出す場合が多いのですが、小寒を迎えたこの日より遅くならないよう出しましょう。

メールでもできる挨拶ですが、年に一度は自筆くのも「心配り」になります。

 小寒の頃、仕事は始めとなり(七日)、お正月で贅沢三昧だった胃袋をリセットするのが、七草粥」です。

「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ」言えますか?

 それぞれ縁起物であり、冬至の時食す小豆粥と同じく、内臓をいたわる食事です。日本人の食の意識は、絶えず「清め、払い」を繰り返します。

その知恵は受け継がれ食べ過ぎたり、胃が重い時、熱い白湯(はくとう、お湯)をゆっくり飲むと、不思議と不調は治ります。私の祖母から伝わって、昔は「毒出し」と言ってお腹の中を清めていたそうです。

 さて、今回の室礼は「寒の入り」と「七草」がテーマです。

そこで、雪の寒さを白い綿で、人の体をガラスの器に見立て、中に水を入れます。

この水が清らかな自然の水なら尚のこと良いでしょう。

黒い板(お盆で可)の上に、赤い丸盆をおきます。(太陽を表す)

その上にガラスの器を置き、寒さを表す綿をふわっと周りに巻きつけて、この時期、庭に咲く「南天」を差し「難を転ずる」とします。

ガラスのうつわの前に、ちいさな小皿を7枚おき、お米を少し盛ります。小寒の身体の中の清めで、「難を転じて、福となす」しつらいです。小皿の代わりに「七福神」も良いでしょう。

あなたの作る室礼が、家族の福に繋がりますように。

室礼(しつらい)とは、3つの調和で成り立つ】

1)いつ?季節(二十四節気)

2)どこで?(家、仕事場)

3)何を誰のために祈るか?(自分の家族、友人、お客様)

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